目(光の世界)

まず 初めの 「科学の不思議」

今回のタイトルは「目(光の不思議)」

今回取り上げる「目」に関していろいろと取り上げよう

人間が見えるのは 「目」があるから
 何も見えない状態は 通常「暗闇」と言い 光が無い状態を指す
 では、ほんとに光は無いのか?と言えば 無いとは言えない
 唯単に 人間には見えない光があると言うこと

人間が見える範囲の光を 可視光線といいます
 虹色でおなじみの7色です
 それ以外の光を 紫外線、赤外線と言い 字のごとくの光です
  当然さらにそれを超えた範囲の光もありますので お間違いなく


学年が進む頃に不思議に思うのが
「色の合成」と「光の合成」の違い
 「色の合成」は、絵を描いたときに出る現象で、一般的に体験できます
   色を合わせれば合わせるほど・・・黒色になっていく現象

 逆に「光の合成」は 合わせれば合わすほど・・・・透明になる

 このことをどのように子どもに説明したら良いのでしょうか?

旅はこのとき 光の反射と色が見えるまでを まず説明します
 哲学の本を読むと 時々登場する りんごの赤色を使います
 (このとき子どもは・・青りんごってあるよね!!!と突っ込むが 無視)

 赤いりんごは 何故赤く見えますか??
  答えは 赤い光を多く反射し その赤い光を目で見ているから
      と教えます
   そして次に プリズムと虹の話をします
   太陽光の中には7色の色があるんだよ・・と
    その中の 赤色(RED)をりんごは返してくれる
     だから りんごは赤色だと
 
 ここまでを納得させます
 さて 次に説明するのが 「じゃあ その他の光(色)は何処行ったの?」
  と問いかけます
  あと6色も残ってるよね???  と

  様々な答えが返ってくると思うのですが
   一番わかりやすいのが
   「りんごは 赤以外の6色が 好物で 実は赤色は 苦手なんだよ」
     と子どもの場合には 話してあげます

    この話から・・好き嫌いを克服する話を続ける場合もありますが
     今回は 科学の話・・・
   (この好き嫌いを利用すると 幼稚園児には 意外と効果があります)

  つまり 嫌いな色しか見えないんだよ と 説明します
   好き嫌い無い物は 全ての光を食べちゃうので 黒く見えます と


さて 最初の疑問は 大体今までの流れで見えてきたと思います
 頭のいい子どもは この時点で 答えを言ってくれます

このように 理屈(と言って良いのかな)でわかるのが 科学です



さて 次の疑問ですが
 ガラス(硝子)を取り上げます
 光から見ると 硝子は 無いのも当然の物体となります

 つまり 硝子ごしに向こうが見えること

 マジックを見ると 時々出てくる 物を覆う布
  「この物体に この布で覆うと 何に変わるかな?」
   この布は 物を隠す(見えない)効果を持ってます

 同様に・・大きな子の後ろに 小さい子が並ぶと 小さい子は見えなくなるね!!!
 など・・殆どの物体は 光を通しません

 何故 硝子は 光を通すのでしょうか??

 化学の 実験で ビーカー、試験管などを使うと思います
  両者とも硝子で出来ていて 中身が良くわかるように出来ています

 先ほどの 光の反射と吸収を使えば
  光源の光は 試験管を通り抜け 中の物に反射し色づけされ
   さらに試験管を通り抜け 目に入り 中の物が見える
  (このとき 目の水晶体も通り抜けることも ポイントです)

 光は 硝子を2回も通り抜けしていることになります
 凄いですね
 ミスター・マリックでも 不可能な通り抜けです
  (マジックの場合は 硝子を通り抜けせずに そのまま戻ったように見せるのかな??)

 硝子の性質は 硬く、通常の温度では変形せず、物体を通さず、さらに透明
 化学の実験で使われる理由は ここにあります
 さらに 加工しやすく、原料も豊富にある(値段が安い)

 
物体が通り抜けずに 光だけ素通りできるには どんな仕組みがあるのでしょう
 ちなみに旅は 人に説明できるだけの知識はありません

まず 回答は
 ガラスの分子は光(可視光線)の波長より十分に小さい
 それゆえに 光から見ると邪魔者でなくなり 通り抜けできる
 
数字でも示します
 まず可視光線の波長は 390ナノメートルから770ナノメートルの範囲
 水分子は10億分の1メータ 1ナノ程度
 硝子は水の2倍程度(酸化珪素分子)

理屈ではこのようになっているが
 波が出てくると 子どもには説明できない
 上手なたとえ話が出来ないので  説明しないことにしている

それでもしつこく聞いてくる子どもには 次のように話す(ごまかしです)

 硝子は結晶構造を作っていて 例えば 網のようになっているんだ
 セミを取るとき 当然セミより目の細かい網を使うよね
 でもね・・光は 硝子の網より凄く小さいんだ
 だから・・光は硝子を通りぬけて 透明に見えるんだ


ここで 大人がこの話を聞いていると こんな突っ込みが来ます
 先ほどの話だと 波長が短くなると 硝子を通りにくくなると思うのですが
 (硝子の分子が 光の波長より 十分に小さい時・・・・・のことです)
 つまり 紫外線みたいに 波長が短くなると通りにくい
  実用でいえば UVカットの硝子のことでしょう??
 でも 網の話になると 短い紫外線は通り安く思えるんですが??

  こんな突っ込みです
 ここまで来ると 非常にやばくなります
 何故って 波の性質から話さないといけないし
  子どもには、全く理解できないし
  言葉だけでは 説明できないからです
 つまり 相手の大人と ダウト をしなくてはいけない
 (相手の知っていることを探らないといけない)
 子どもが疑問に思ったら さらに タチが悪い

 さっさと「いや~~~おじさんには難しかったね~~」
  と尻尾を巻いて逃げるか
 紙を取り出して 波形と分子を書いて説明するか??
  どちらを選択するかは  「自由だ~~~~~」

    硝子イズ フリーダム・・・・なんて歌っちゃいそうです

さて 波の性質となると 言葉だけでは説明できません
 でも ポイントだけでも示します

 波を正弦波とします(思い描いてください)
 イメージできない場合は トタン板の波を想像しましょう
 そのトタン板を波の方向に動かします
  このとき 邪魔者が無かったら 動かせれます
  さて問題の邪魔者 硝子を2点どこかに置きましょう
  当然波長より十分小さな硝子となっていますので 釘としましょう

  ここで 釘をトタン板に打ち付ければ・・屋根になって動きませんので
  違う方向に2点を決めます
   このとき波の大きさと 波長の説明を確認します
   水平方向に 波の頭と頭の距離が 波長です
   垂直方向に トタン板の高さが 波の大きさです(高さ)
    通常のトタン板では どちらも数センチの大きさと思います

  さて トタン板を扱いやすくするために 波形がわかるように
   数センチの幅できりましょう
  先ほど準備した 2本の釘を 板に5mmほどの間隔で打ちます

  やっと実験が出来ます
   この2つの釘が 硝子の分子を表します
   トタン板は光の波を表します

  トタン板を釘の間に入れ・・通してみましょう
  上下にトタン板は動くと思いますが トタン板は通ると思います

  これが 硝子の中を光が通る原理です

 ここで 納得してくれて 返ってくれるとありがたいが

  「この釘 太くしてもトタン板 通りませんか??」
   と疑問に思ってはいけません
 ちなみに 釘ではなく 板を5mm間隔にしたら トタン板 通りますか??
 と即座に反論し 納得させます

 ここで 大人に対しては
  実験では 1っ箇所を通る光しかやってませんが
  その釘の上でも、下でも
   さらに 上から、斜めからでも 光は通りますので・・よろしく

 と勝ち誇ったように言えば 威厳は保てます




あ~~~疲れる実験ですね

 ほんとは 光の別の性質 粒子の謎も行おうと思いましたが
 おじさんは 硝子の実験で疲れ果ててしまいました
 別の機会にいたしましょう・・・・と後味残すのも 忘れないように

by・・旅人 2007.10.20
 


ps
先ほどの トタン板の実験で トタン板が上下に動くことが光に対しては抵抗となり、速度が遅くなるのは このためです
さらに 話を進めると この速度が遅くなることにより 光の屈折現象が発生します
つまり プリズムで虹が見える原理です

これも 先ほどのトタン板と釘で実験が出来ると思います(試したことは無いが)

準備するものは
 波の波形と大きさの違うトタン板7種類(2種類でも可能)
 板と釘

 トタン板は 先ほどの実験と同じように 波形がわかる薄さに切ります
 準備したトタン板の種類だけの通路を釘で作ります
 (真っ直ぐに 3箇所以上作るのが良いと思う)
 釘を打ち付けた 板をほぼ垂直に立て 上から同時にトタン板を通す
 このとき 手を離して通し 重力だけが引っ張る力とする
 波の小さなトタン板は 振動(実験では上下運動)が小さく通りやすい
 波の大きなトタン板は 振動が大きく通りにくい
 (パチンコを想像して 結果の出るように調整ください
  釘は方眼に打っても可能と思います)
 
 これが分光の原理です


ちなみに ものの本ですと(上級者編)
 硝子を通る前の光と 通った後の光は別の物だそうですので
 上記実験は 全てを表していないことだけは知っておいてください
 (実験では 同じ光として扱っています)
詳しくは 自分で調べてみてください
(波の干渉もわからないと 着いていけませんが)


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